生態系保全マニュアル-石巻山周辺

生態系保全マニュアル-石巻山周辺

石巻山周辺(いしまきさんしゅうへん)

地域の概要

  • 石巻山は標高358m、独特の姿から古くから信仰の対象とされてきた山です。
  • 山頂付近は、石灰岩の巨岩が露出する険しい地形となっており、石灰岩地特有の植物・動物が多く見られます。このため、不動堂より上部の地域は「石巻山石灰岩地植物群落」として国の天然記念物に指定されています。
  • 山の中腹には、石巻神社山上社が鎮座し、豊橋市石巻自然科学資料館や観光旅館などの施設があります。
  • 石巻山の南山麓には、豊川用水のため池である三ツ口池があり、周辺でタカ類の飛翔を見ることがあります。
  • 石巻山から尾根伝いに弓張山地に出て南下すると、イヌツゲ群生地があります。

石巻山の画像

石巻山

石巻山(石灰岩地形)の画像

石巻山(石灰岩地形)

観察の視点 - みどころ

マルバイワシモツケの画像

マルバイワシモツケ

 石巻山周辺には、石灰岩地形をはじめ、様々な自然が豊富にあります。

  • 石灰岩地植物群落
  • イヌツゲ群生地
  • 三口池の水草
  • 里山の植物
  • 里山の鳥類
  • 陸貝
  • 三ツ口池周辺でのタカ類の飛翔
  • 石灰岩地形

観察の視点 - 観察のポイント

植物
石灰岩地植物群落
 山頂付近の石灰岩地には、マルバイワシモツケ、イワツクバネウツギなど石灰岩地を好む植物(好石灰岩地植物)が生育して独特の植生となっています。
イヌツゲ群生地
 弓張山地の稜線上には、高さ7~8mのイヌツゲの大木が群生しており、わん曲した枝が独特な風景を形づくっています。
三ツ口池の水草
 三ツ口池には、ムサシモ、ヒロハトリゲモなど貴重な種を含む数多くの水草が生育しています。(これらの水草は水中にあるため実際に観察するのは困難です。)
里山の植物
春にはオドリコソウ、ヤマアイ、夏にはオニユリなど里山の植物が咲きます。
動物
里山の鳥類
 アオゲラ、エナガ、春から夏にかけてはオオルリ、キビタキ、冬にはルリビタキ、ウソなど里山の小鳥が数多く生息しています。
陸貝

ミカワマイマイの画像

ミカワマイマイ

 石巻山固有種のクビナガギセル、石灰岩地質に生息するミカワマイマイなど貴重な種をはじめ、多くの陸貝の産地です。(ミカワマイマイなどを実際に観察するのは困難です。)
三ツ口池周辺のタカ類の飛翔
 三ツ口池周辺では、ハチクマ、オオタカなどのタカ類の飛翔を見ることがあります。
地形・地質
石灰岩地形

石巻山(石灰岩地形)の画像

石巻山(石灰岩地形)
 石巻山の山の中腹から山頂へ歩いていくと、ところどころで石灰岩の露出を見ることができます。山頂の岩場、不動堂前の石灰岩岩壁とこのしろ池、石巻山蛇穴のほか、ダイダラボッチの足跡、ドンドン岩、大天狗、小天狗など伝説に基づく面白い名前のついた石灰岩の巨石があります。

環境への配慮

環境配慮のポイント
  • 石巻山の石灰岩地は、頂上付近の植物群落が国の天然記念物に指定されており、希少な陸貝も生息しているので保全に努めましょう。
  • 石巻山は、信仰の山として歴史があり、本市有数の景勝地であるため、風致の保全に努めましょう。
  • 豊橋自然歩道(石巻山自然歩道支線・石巻山観光路・石巻巡回遊歩道)は、多くの市民が自然とのふれあいに利用するので沿道の環境美化に努めましょう。
  • 三ツ口池には希少な水草が生育しているので、水質保全と環境美化に努めましょう。
  • 三ツ口池の生態系を保全するため、ブラックバスなどの外来種を移入しないようにしましょう。
  • 弓張山地のイヌツゲ群生地は、市内ではとても貴重なので保全に努めましょう。

法令などの規制について

法令名
内容
石巻山多米県立自然公園
(特別地域)
 自然公園法及び愛知県立自然公園条例により、優れた自然を維持するために県立自然公園特別地域に指定されています。木竹の伐採、土地の形状変更、屋外広告の掲出、工作物の建築等について制限があり、実施にあたっては許可が必要です。
風致地区
 樹林地、水辺などの良好な自然景観を保つため、都市計画で定める地区です。建築物や工作物の建築、木竹の伐採、土地の形質の変更等を行うには許可が必要です。
地域森林計画対象民有林
 森林の施業を計画的・合理的に行うため、森林法による計画がたてられた民有林で、伐採や開発行為の実施にあたっては、届け出または許可が必要です。
文化財保護法
(国指定天然記念物)
 貴重な文化財として、国の天然記念物に指定されています。指定範囲内での植物の採取、土地の掘削行為など現状を変更する行為については制限があり、実施にあたっては許可が必要です。
国有林
 国が所有する山林で、土地や立木等の所有、保育管理、経営等は国の管轄です。


アクセス:

地図1:石巻山
(クリックで地図表示)


地図2:イヌツゲ群生地
(クリックで地図表示)

豊橋駅東口5番乗り場から豊鉄バス豊橋和田辻線(70~75系統) 石巻山登山口バス停下車
徒歩10分ほどで石巻登山口(間場口)へ。
石巻山中腹には駐車場があります。
周遊ルート:
豊橋自然歩道(石巻山自然歩道支線・石巻山観光路・石巻巡回遊歩道)があります。ふもとの間場口から1時間半ほどで山頂につきます。また、山の中腹にある豊橋市石巻自然科学資料館や観光旅館までは車で行くことができます。そこから山頂までは、徒歩で30分程度です。
イヌツゲ生地は、石巻山から石巻山観光路及び石巻巡回遊歩道を経て稜線上の豊橋自然歩道本線に出て、大知波峠をしばらく南下するとあります。
問い合わせ先:

豊橋市石巻自然科学資料館については
豊橋市自然史博物館 ( 0532 ) 41 - 4747
ホームページアドレス
http://www.toyohaku.gr.jp/sizensi/


豊橋自然歩道については
豊橋市役所 産業部 観光振興課
( 0532 ) 51 - 2430

国指定天然記念物石巻山石灰岩地植物群落については
豊橋市美術博物館 文化財センター
( 0532 ) 56- 6060
ホームページアドレス
http://www.toyohaku.gr.jp/bihaku/


風致地区については
豊橋市役所 都市計画部 都市計画課
( 0532 ) 51 - 2622 

石巻山多米県立自然公園については
愛知県東三河総局 環境保全課
( 0532 ) 54 - 5111(代表)