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-都市計画 土地利用に関する規制・誘導2/3-

都市計画

土地利用に関する規制・誘導


(2) 土地の使い方と建物の建て方のルール

 それでは線引きによって建物の建てられる範囲さえ決まればよいのでしょうか。それだけでは、間取りの無い家に住むようなものです。台所とトイレと寝室が一部屋では住めたものではありません。同様に閑静な住宅地の中に大規模な商業施設があったり、病院の隣に工場があったりすると、互いの生活環境や業務に支障が生じるでしょう。
 
 そこで都市計画では、土地によって建てられる種類の建物や、建てられる建物の大きさを決めています。これを用途地域と呼んでいます。用途地域は12種類あり、市街化区域内すべてに定められています。12の用途地域は大きく分けると、住居系、商業系、工業系の3つの用途地域に分けられます。
 
  また、用途地域が指定されている地域では建てられる建物の大きさが定められています。建ぺい率は、建物の敷地面積に対する建築面積の割合で、例えば100坪の土地に建坪50坪の建物を建てると、建ぺい率は50%になります。容積率は、敷地面積に対する延床面積の割合で、例えば100坪の土地に1階の床面積が60坪、2階の床面積が40坪の建物を建てると、容積率は100%になります。



12種類の用途地域
第一種低層住居専用地域 第二種低層住居専用地域 第一種中高層住居専用地域
第一種低層住居専用地域 第二種低層住居専用地域 第一種中高層住居専用地域
低層住宅のための地域です。小規模なお店や事務所をかねた住宅や、小学校などが建てられます。 主に低層住宅のための地域です。小中学校などのほか、150m2までの一定のお店などが建てられます 中高層住宅のための地域です。病院、大学、500m2までの一定のお店などが建てられます。
第二種中高層住居専用地域 第一種住居地域 第二種住居地域
第二種中高層住居専用地域 第一種住居地域 第二種住居地域
主に中高層住宅のための地域です。病院、大学などのほか、1,500m2までの一定のお店や事務所など必要な利便施設が建てられます。 住居の環境を守るための地域です。3,000m2までの店舖、事務所、ホテルなどは建てられます。 主に住居の環境を守るための地域です。店舗、事務所、ホテル、ぱちんこ屋、カラオケボックスなどは建てられます。
準住居地域 近隣商業地域 商業地域
準住居地域 近隣商業地域 商業地域
道路の沿道において、自動車関連施設などの立地と、これと調和した住居の環境を保護するための地域です。 まわりの住民が日用品の買物などをするための地域です。住宅や店舖のほかに小規模の工場も建てられます。 銀行、映画館、飲食店、百貨店などが集まる地域です。住宅や小規模の工場も建てられます。
準工業地域 工業地域 工業専用地域
準工業地域 工業地域 工業専用地域
主に軽工業の工場やサービス施設等が立地する地域です。危険性、環境悪化が大きい工場のほかは、ほとんど建てられます。 どんな工場でも建てられます。住宅やお店は建てられますが、学校、病院、ホテルなどは建てられません。 工業のための地域です。どんな工場でも建てられますが、住宅、お店、学校、病院、ホテルなどは建てられません。