背景色 文字
本文へ移動
メニューへ移動
ダニによる感染症に注意しましょう!

ダニによる感染症に注意しましょう!

 令和4年度、市内の医療機関から日本紅斑熱1件、つつが虫病2件の発生届がありました(令和4年12月7日現在)。

 野外のやぶや草むら、畑などには多くのダニが生息していますが、細菌やウイルスなどを持ったマダニやツツガムシに刺されることで起こる感染症があります。これらの感染症を予防するには、ダニに刺されないことが重要です。

 全国でみると、日本紅斑熱は7~9月、つつが虫病は春から初夏および秋から初冬に発生ピークがみられますが、マダニは年間を通して活動する種もいるため注意しましょう。

豊橋市におけるダニによる主な感染症の発生状況(令和4年12月7日現在)
感染症名  令和4年度  令和3年度  令和2年度  平成31年(令和元年)度  平成30年度 
 日本紅斑熱  1  0  0  0  0
 SFTS  0  0  0  0  0
 つつが虫病  2  2  1  0  0

ダニ媒介感染症

アウトドアレジャーや屋外の作業中にダニ(マダニ類・ツツガムシ類)に刺されることがありますが、これらのダニは病原体を持っていることがあり、感染症にかかることがあります。これらの感染症を予防するために野外でのダニ対策が重要です。

【リンク集】

主なダニの種類

マダニ類:マダニ亜目マダニ科に属するダニの総称

比較的大きなダニで、通常は体長1~10mm程度ですが、吸血すると小豆大ぐらいになるものもあります。マダニ類は吸血性ですが、フタトゲチマダニ、タカサゴキララマダニなどがよく人を刺して吸血します。一般的には春先から夏にかけて活発に活動します。 ※家庭で見られるダニ(コヒョウダニ、ツメダニなど)とは種類が異なります。 フタトゲチマダニタカサゴキララマダニ

ツツガムシ類:ダニ目ツツガムシ科に属するダニの総称

体長0.5mm以下の小さなダニで、国内では100種類程度いることが確認されています。人を刺すのはごく一部のツツガムシですが、幼虫期に一度だけ哺乳類などの皮膚に付着して、組織液を吸います。※成虫に寄生性はありません。

ダニが媒介する感染症

【注意】 ・ダニがウイルス等を保有しているかどうかの検査は、保健所や医療機関では実施していません。 ・すべてのダニがウイルス等を保有しているわけではなく、ダニに刺されたら必ず感染するものではありません。

マダニ類が媒介する主な感染症

日本紅斑熱
原因  リケッチア・ジャポニカ(Rickettsia japonica) 
潜伏期間 2~8日
症状 発熱、発疹(四肢末端部に比較的出現)、刺し口
治療 抗菌薬の早期投与
その他 感染症法における四類感染症に規定
臨床症状によるつつが虫病との類症鑑別は困難
日本紅斑熱(国立感染症研究所ホームページ)
重症熱性血小板減少症候群
(SFTS:Severe Fever with thrombocytopenia syndrome)
原因 ブニヤウイルス科フレボウイルス属SFTSウイルス 
潜伏期間  6 ~14日
症状 発熱、消化器症状(食欲低下、腹痛、下痢など)
頭痛、筋肉痛、神経症状
白血球及び血小板の減少
致死率は30~60%
治療 ワクチンや有効な薬剤はないため、対症療法のみ
その他 感染症法における四類感染症に規定
人から人への直接感染のリスクは低いが
血液や体液からの接触感染も報告されている
重症熱性血小板減少症候群(国立感染症研究所ホームページ)

ツツガムシ類が媒介する主な感染症

つつが虫病
原因  オリエンタ・ツツガムシ(Orientia tsutsugamushi) 
潜伏期間 5~14日
症状 39℃以上の発熱、特徴的な刺し口、
(刺されてから数日後)体幹部を中心に発疹が見られる
治療 抗菌薬の投与
その他 感染症法における四類感染症に規定
ツツガムシ病(国立感染症研究所ホームページ)

ダニに刺されないために

マダニ類は、野外のやぶや草むら、畑など野生動物が出没する環境に多く生息しています。また犬や猫などの動物の体に付着して移動することがあるため、人口が多い住宅地においても注意が必要です。

ダニから身を守る服装

腕、足、首など肌の露出を極力避ける!!

・半そで、半ズボンやサンダル履きは避ける

・首にはタオルを巻くかハイネックシャツを着用する

・ズボンの裾を靴下で覆う

・シャツの裾はズボンに入れ、袖口は手袋の中に入れる

ダニから身を守る方法

・上着や作業着は家の中に持ち込まないようにする
・屋外での活動後は、シャワーや入浴で体を洗い流し、ダニが付着していないか確認する
・粘着テープ等を使用して、服に付いたダニを取り除く
※犬や猫などペットのダニの除去には目の細かいクシを使ってブラッシングすると効果的です。
※ペットのダニの駆虫薬などは獣医師に相談してください。

ダニに刺されたら

ダニに刺されても痛みや痒みはあまり強くないため、気付かないこともあります。ダニが吸着していることが確認できたら、無理やり剥がしたり潰したりせずに、速やかに医療機関を受診して、適切な処置をしてもらいましょう。
刺されてから数日~2週間程度は、体調の変化に注意してください。万が一、発熱や消化器症状が見られた場合には、速やかに医療機関を受診し、ダニに刺されたことを医師に伝えてください。 

「マダニ対策、今できること」(国立感染症研究所ホームページ)

啓発ポスター

 ダニにご注意ください
ダニにご注意下さい( 778KB )